今年度第2回目の大学模擬講義が11月14日(水)6時間目から放課後にかけて行われました。
今回も19系統の大学学部学科から講師の先生方をお招きしました。今回は事前に課題を与えていただき、生徒たちはそのレポートを提出した上で講義に臨みました。生徒が取り組んだ課題にわずかな時間で目を通していただいた上で、講義中にその講評を取り入れていただいた先生方に感謝いたします。また、さまざまな分野で、東日本大震災、原発の影響について触れられた講義が多くあったことが印象に残りました。



以下、内容の一部を受講した生徒の感想・意見から紹介します。
外国文学【文学を通してみるアメリカ】
今までに読んだことがないくらいの長文の英文小説の登場人物の性格を読み解いたこと。英文読解は学校でもやったことがあったけれど、ここまで英文でも日本文と同じくらい、いやそれ以上に読み深められて楽しかった。(1年生)
外国語【さまざまな英語:英語のバリエーションを知ることとは?】
英語と米語の発音や綴りの違いは普段から気にしていましたが、文法も異なる場合があるということは初耳でした。また、1つの国の中でも日本の方言のように発音や文法に違いが見られ、この点も興味深かったです。(2年生)
人文・教養【方丈記八百年】
鴨長明集の歌の中にたった一首だけ補足が付いているものがあり、そこに注目した人が今までいないということに驚きました。目の前にあることにいつも疑問を持っていることが重要だと思いました。(2年生)
国際関係【日韓関係を考える】
韓国の女性が整形する理由は、見た目で差別を受けていたからであり、就職活動などにも影響があったためである。整形することに一概に反対するのではなく、理由について考えることが大切である。(2年生)
経済【イノベーションのマネジメント】
今回の講義を聞いて、一番頭に残ったことは「モノつくりは人の笑顔をつくること」ということです。生産工場のように人と直接接する仕事でなくても、この言葉を常に心の中にとどめていれば仕事も一生懸命できると思いました。(1年生)
経営・商学【企業の不正を如何に防止すればよいか】
課題として出されていた企業不正について、例を用いながら原因・対策を説明していただいた。対策を考える際に重要な内部統制についても教えて下さった。内部統制は試験勉強にも用いることができるそうだ。(2年生)
法学・政治(政治中心)【民法の成り立ち】
外国の歴史と比較してみると日本は奇跡的な法制度の構築を成し遂げたということを知りました。そのような歴史があることに、現代でも、日本は他のアジア諸国から法制定における支援を要請する理由があることに興味を持ちました。(2年生)
マスコミュニケーション【フクシマを考えるための社会学】
マスコミュニケーションとは、伝える媒体である。今起きている現状を映像など何らかの形で残して、人々に伝える必要がある。番組を作る側にもなる。広島の原爆の写真がアメリカによって7年も公開されなかった事実に驚いた。(1年生)
教育【算数・数学の楽しさ】
先生が「16マス計算」や「2進数ゲーム」など体験型のものを通して、私たちを飽きさせず楽しませようとしてくださった点は、小学生と接するときの姿勢も伝わったし、大変参考になった。(2年生)
心理【人はなぜ他人の心が読めるのか?そして、心を読んでしまうのか?】
人の表情を見てその人の心情がわかるのは、学んでいるのではなく最初から知っていると知り、子どもや赤ちゃんでも大人の表情を読んで気持ちを理解しているんだと思いました。(1年生)
生物・バイオ【放射線を正しく知って、正しく使おう】
ヒトのDNAとショウジョウバエのDNAが似ているということを聞き、とても驚きました。また、放射線がヒトの遺伝に影響を与えたという実証・報告がないことにも驚きました。(1年生)
機械工学【マイクロマシンの作り方】
今回の講義は「ナノテクノロジー」についてでした。髪の毛よりも細く小さい部品や、それを作るための方法などを学びました。また、1枚の紙の厚さなどを測れる機械や不純物を除いたサファイアなども印象的でした。(2年生)
数学・物理【無理数の科学】
普段の数学の授業とは違った観点から見た数学は、とても新鮮でまたその深さを思い知らされました。ルート2×ルート5がなぜルート10になるかを図を使って証明して下さったのがとても面白かったです。(1年生)
化学【化学の目で見た福島第一原発事故】
3月11日に起きた東日本大震災から1年以上経過したが、事故について政府が発表していなかった事実を事細かにわかりやすく教えてくれました。実際に起こっていたことを知り、驚きました。(2年生)
医療・医療技術【作業療法入門】
あまり馴染みのない作業療法についての話を聞きました。「人を科学的に理解するだけでなく物語のように理解する」という言葉が最も印象的で、作業療法士の心得的なものが分かったような気がします。(1年生)
創薬【何が違うの?先発品とジェネリック】
「世界で一番人の命を救っているのは薬」という言葉が心に響きました。患者の希望となる新薬と利便性を求めるジェネリックは、どちらも患者のことを考えてつくられているのだということを強く実感しました。(2年生)
児童教育【こころのわかる幼稚園教諭・保育士になろう!】
今、日本で話題の園保一体化についての話がとても印象的で、そこに勤めるには幼稚園教諭免許と保育士資格が必要らしいです。私もそこで働きたいので、2つの資格を取って素敵な先生になりたいなと思いました。(2年生)
美術・デザイン【きものに見られる模様染の流れ】
着物も現在の洋服と同じように、はじめは庶民の間に広まり、商人、武士、そして貴族といったように、上流階級にも広まっていくということが印象的でした。また、着物に浮世絵風の絵を描くのも面白いと思いました。(1年生)
環境【『リモートセンシング』から知る地球環境】
リモートセンシングに対して日本が優れた技術を持っていることに驚きを感じました。それによる映像により、現在起きている地球環境の問題などを目で見ることで、今までとは少し違った考え方もできました。(2年生)