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高校 先輩を囲む会

高校 先輩を囲む会2011年06月15日 10:00

 6月11日(土)、毎年恒例の「先輩を囲む会」が文系131名・理系99名の計230名を集め、会議室とカフェテリアにおいてそれぞれ行われました。震災の影響で3月の合格報告会が中止になったことも関係して、この会への期待が大きかったようです。
 大学一年生と教育実習生の先輩方のほか、昨年と同様、すでに就職した社会人の先輩を含め12名の先輩方に講演していただきました。これは、現役の生徒たちに、単なる受験勉強にとどまらない、長期的な視野から自らの進路を考えるきっかけになったはずです。
 
 入学して二か月の大学一年生からは、キャンパスライフの楽しさはもちろん、入学後の勉強でも充実している様子が伝わり、一日一日を大切にすること、授業も部活動も100%力を尽くすこと、などの意欲的な姿勢が伝わってきました。
1106_k_senpai_bunkei.jpg 「基礎が大切」「学校の小テストにも真面目に取り組め」「学校での予習・復習の大切さ」「ポジティブ・シンキング」など、先輩たちが受験勉強を通じて後輩に伝えたいメッセージが熱く語られました。その中でも、「目指さないと到達できない」と自らの目標を高く設定して努力することの大切さを語った先輩の話や、「6年間部活動を続けることが、受験勉強で最後まであきらめない精神力を養成した」と部活動と勉強を両立させた先輩の言葉が印象的でした。具体的な勉強法としては、「ストップウォッチを使って勉強時間を管理する方法」「日本史では系図を大きな紙に書いて関連事項を書き込む」などが紹介され、会の終了後の個別相談では、先輩たちが実際に作成したノートや図表が展示され大好評でした。

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 教育実習生や社会人の先輩からは、大学と職場の設備や雰囲気の紹介のほか、「高校卒業までの間にすべきこと」「視野を広げて考えること」「生徒会役員での経験が全体を統括する仕事に役立っていること」など充実した高校生活を送ることが大切だというアドバイスがありました。

 また、社会人の先輩の話が印象的だったというアンケート結果もあり、その中で、進路を考える時に「ぶれない自分の軸」を持つことの大切さが多くの共感を得たようでした。「ハンディキャップを持った人々に役に立ちたい」という自分の軸が、高校1年生の時は医学部への志望となり、実際は学校行政からそれを支援する教育学部への進学に変わり、教育学部在学中のインターシップの経験から社会インフラを得意とする企業への就職と、志望学部や職業選びが途中で大きく変化したが、自分の軸はぶれなかったという話が、在校生に本当の意味で“進路を考える”とはどういうことなのかということを学ぶ大きな機会となりました。
 
1106_k_senpai_rikei2.jpg また、もうひとりの社会人の先輩からは、近年の物性物理学において最も刺激的な分野の1つとなっている“ソフトマター物理学”を大学・大学院時代に研究テーマに選んだいきさつや、現在、大学の研究所で技術系職員として高度な実験のサポートを行う職務に従事していることなどが話されました。技術系職員の仕事だけでなく、研究者の卵として研究を現在も続けていることや、その研究が研究所の“所長賞”を受賞したことなど日々努力を継続している先輩の姿に耳を傾けていました。彼女が語る「研究者(科学者)の実像」「学会や国際会議の様子」「研究はボーダレスで英語が共通語」といった話は、研究者を目指す後輩たちに大きな刺激となったようです。

 予定時間を過ぎ、会の終了後も、2時間近く受験生の個別相談をしてくれた先輩たちもいて、充実した会となったと同時に、卒業生の母校への愛校心を再確認した行事となりました。