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ユリイカの会 「古代ローマ帝国の遺産」

ユリイカの会 「古代ローマ帝国の遺産」2009年12月03日 12:32

 11月28日(土)13時から17時まで、赤塚教諭による解説講義を行った後、「古代ローマ帝国の遺産」展に行ってまいりました。
 
 参加生徒は17名と、多くはなかったのですが充実した企画となりました。
「日本におけるイタリア2009」の中心企画であり、国立西洋美術館の50周年記念事業でもある展覧会でもあるこの企画は、人類史上、比類のない長さと大きさを誇った古代ローマ帝国の遺産を紹介しています。
 二千年ほど前に、カエサルとアウグストゥスという対照的な二人によって建設された帝国は、その後三百年にも及ぶ繁栄を誇ります。史上最強の帝国といわれるローマ帝国がいかに出現し、皇帝の権力はいかに継承されていったのか。
ローマ帝国の誕生をはじめとして、帝国全土に平和をもたらしたすぐれた統治システムの内容と、豪華な宝飾品や生活用品、農機具などの展示によって「最も幸福で繁栄した時代」を明らかにするものでした。
 あわせて、南イタリアのウェスウィウス(ヴェズヴィオ)火山の噴火によって一瞬のうちに埋没してしまったポンペイの出土品からも当時の生活を考察するという興味深い展示が企画されていました。

 共和政の伝統を持つローマで、初代皇帝となったアウグストゥスが、どのような大衆操作を行っていたはい、ポーズ
のか。たとえば紀元前5世紀ギリシアのクラシック様式で自分の像を作らせ、ヘレニズム風の君主としてのイメージを払拭するなど、彫像やコインに刻まれたアウグストゥスの政治を知ることができました。
また、水道管の規格を揃えられ全ての市民が恩恵に浴していた様子など、合理的で享楽的なローマの生活の一面をかいま見ることもできました。

ル=コルビジェ設計の建物に見入る者、中庭のロダンの作品を味わう者、さらには常設展まで見て閉館時間まで粘った者など、いろいろな楽しみ方ができた半日でした。