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ユリイカの会

ユリイカの会2011年02月21日 14:15

「ディズニー映画を観ながら、上智大学・池田先生の講義を聴こう―あっと驚く英語の秘密―」
 
 去る2月12日(土)13時から、上智大学文学部英文学科の池田真先生をお招きして、ユリイカの会主催の講演会が行われました。
 池田先生は、言語学や外国語教育をご専門とされており、講演では、ディズニーアニメの登場人物が話す英語の特徴に注目した社会言語学や、第二言語習得論に基づく効果的な英語学習法などについて、平易にお話して頂きました。
 ディズニーアニメの『美女と野獣』。その登場人物たちはどのような英語を話しているのでしょうか。英語の発音に注意して聴いてみると、キャラクターの性格ごとに、様々なタイプの英語を話していることがわかります。先生は、多くの悪役が外国語風に発音していることに注目され、アニメを見ている小さい子供たちに、あるイメージがすり込まれる可能性があることを指摘されました。こうした身近なテーマから、英語がどのような研究対象となり、いかなる問題を解決するのか、大学での研究の一端を味わうことができました。
使用されたプリントです また、ELF(English as a Lingua Franca)についての研究にも言及されました。私たちが目指す英語は、ネイティブ英語なのか、それとも母語なまりの非ネイティブ英語なのかについては、参加生徒の間でも意見は分かれましたが、コミュニケーションの手段としては、発音がネイティブ並でなくとも相手に内容が伝わればそれで十分だという、共通語としての英語の研究があることをお話くださいました。何よりも意味のある内容を伝えることが肝心であることを伺い、ほっとした生徒も少なくなかったと思います。それに加え、日本人が英語を話すうえで、注意しなければならない点、強弱のリズムをつける、カタカナ読みしないなどにも触れられ、とても勉強になりました。
 今回は、高校1、2年生を対象に募集しましたが、進路が決まった高校3年生や、英語に興味のある中学3年生の参加もあり、合計37名が新たな英語の世界を体験致しました。先生の穏やかで優しい語り口に、生徒たちもリラックスして、質問に答えたり意見を述べたりしておりました。質疑応答も活発に行われ、終了後も個人的な質問が続くなど、大変充実した講演会となりました。 池田先生、どうもありがとうございました。