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平和使節団報告文

平和使節団報告文2008年10月15日 12:16

 10月8日(水)に行われた高校朝礼の際に読まれた報告文を以下に掲載いたします。
 
 私は千代田区平和使節団として広島を訪れました。数多くの貴重な経験ができたと思います。八月六日、私は平和祈念式典に参列してきました。
 
 今年の平和祈念式典では、各国の来賓は過去最多であった去年の四十二カ国を大きく上回り、五十五カ国から大使や参事官などが参列しました。核保有国でもロシアのほかに今回初めて中国が参列しました。参列国や核保有国の参列が増えていること、外国人の参列者も多数いたことにヒロシマの平和への願いが広がりを示しているように感じるとともに、世界平和への希望も感じ取ることができました。
 
 しかし、平和祈念式典が行なわれた、平和公園は六十三年前に原爆がこの広島という地に落とされたとはとても信じられないほど今では立派に整備されていました。これは、平和公園内だけではなく、広島の街全体にも共通していることだと思います。きれいに整備されることはとても良いことだと思うのですが、あまりにもきれいにされすぎてしまうと、今後この地を訪れる人々に与える印象が少しずつ変わっていってしまうのではないかと危機感を抱きました。また私は、この平和祈念式典に参列して改めて原爆の恐怖を知っている被爆者の人々が少なくなっているという事実を認識しました。これからの時代、戦争や原爆の真実を後の世代へと伝えていくためには、できるだけ多くの被爆者の方の記憶を記録していくということが大切になってくるのではないかと思いました。
 
 また私は、実際に被爆者の方のお話を伺いました。その方は、将来は絶対に自分と同じ思いはさせたくない、そのために自分は平和を追い求めると繰り返し訴えていました。この言葉が私の胸に深く残りました。
 
 今回、私は今まで知らなかった広島の事実を知り、改めて、戦争や原爆の事実は決して忘れてはならないことであり、その真実を私たち日本人は知る必要があると思いました。
 平和使節団では、派遣後にも平和使節団連絡会というものがあり、第一期からの団員の方々との交流があります。そこでは同じ目的をもった人々が集まるため、多くのことを学ぶことができます。これからも積極的に参加し、平和について考えていきたいと思います。

10月朝礼