OTSUMA JUNIOR & SENIOR HIGH SCHOOL

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校長先生のお便り

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~ 自分の「木」を育てる ~

2泊3日の高校1年オリエンテーションに参加しました。
生徒たちはそれぞれ将来の夢を語ってくれました。
スライドも見事、プレゼンテーションも素晴らしかったです。

初日の午後、奈良薬師寺執事長、大谷徹奘(おおたに てつじょう)さんの
ご講話がありました。命の大切さ、自分らしく生きることの大切さをお話に
なりました。

「命」は一字だけでも「いのち」。「生命」と書いても「いのち」。
「生きる」とはどういうことか?
大地に木が根を張っている姿が「生」という字である。
地面の中の見えない部分が大切、それが命の源である。
このようなお話でした。

また若い頃、修行が辛く何度もお寺を逃げ出したそうです。
その時、「運命」という文字をひたすら何日も眺め続けたそうです。
「運命」という字は「命を運ぶ」と書く。
運ぶのは自分。運転手は自分。
そのことに思い至ったそうです。

うまくいかないことがあると、人のせいにしがちです。
しかし、問題は自分の中にある。
人を変えることはできないが、自分を変えることができる。
人を変えるのでなく、自分の見方を変えよう。
このようなお話もなさいました。

生徒たちは、思い思いの感想を述べました。
「同じ話を聞いても、これだけ違った感想がある。それでいい。
人と同じである必要はない。」
大谷さんの言葉です。

「同調圧力」という言葉があります。
「空気を読め」。これもよく言われます。

私たちは人と違った行動・考えをするときにためらいます。
それは必要ありあせん。
生徒たちは大谷さんの言葉に勇気づけられたと思います。

生徒たちの「木」がどのように育つか楽しみです。
皆さんも、いろいろな迷いも、人とのぶつかりもあるでしょう。
でも、その迷いやぶつかりは成長にとっては必要です。
たった1本しかない大切な皆さんの「木」を育てましょう。

大妻中学高等学校
校長 梶取弘昌