OTSUMA JUNIOR & SENIOR HIGH SCHOOL

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〜 探究特別講座「グローバル探究」 〜

皆さん
あけましておめでとうございます。
新年にはこのような挨拶が習わしですが、
今年に限っては、この言葉だけでは済まない大変な出来事が続きました。
少しでも状態が良くなっていくことを、祈るしかありません。

探究特別講座「グローバル探究」は昨年12月に行われました。
詳細は「ごもくめし」をご覧ください。
この講座の中で、APU立命館アジア太平洋大学の先生が
お話しになったことがとても印象に残っています。
「日本は世界の中でも特殊な国」
「私たちが当たり前だと思っていることが世界では通用しない」など。
「違う文化圏から来た人に『燃えるゴミ・燃えないゴミ』をどう説明するのか」には
考えさせられました。私たちが常識だと思っていることが世界的には常識でないこと
がたくさんあります。

私たちが知っている世界は狭い。その狭さを自覚していないと、とんでもない錯覚を
しがちです。SNSの「フィルターバブル現象」、自分が見たい情報が優先的に表示さ
れ、自分に合わない情報はカットされ、自分自身の考え方や価値観の「バブル
(泡)」の中で孤立してしまうということです。

もう一人、お話してくださった方は武蔵大学の先生です。ロンドン大学と武蔵大学と
のパラレル・ディグリー・プログラム(PDP)を立ち上げた先生です。このプログラム
はロンドン大学の学位を武蔵大学で取得できる国際的プログラムです。

どちらの先生のお話からも感じたことは、
「狭い世界に閉じこもっていてはいけない」ということでした。
皆さん 世界に羽ばたく、大きな志を持ってください。

昨年の夏、大妻でも多くの「探究的学び」が行われました。
東京理科大の先生・学生の皆様の協力で行われた「数学探究講座」、
全国の中高生が集まって開催された「モノコトイノベーション」。
ここに参加した中2の生徒は他校生と組んだチームで1位を獲得しました。
「探究的学び」とは「答えのない問いを考える」とよく言われますが、
「答えのない学び」を考える前に「答えのある学び」をしっかりと学んでください。
ただの「ひらめき」ではありません。「ひらめく」前に「答えのある学び」があるの
です。

この文章を読んでいる生徒の皆さん、
「地道な学び」をまず大切にしてください。
自分の手で計算問題を解く、漢字を覚える、文章を書くなど。
そのような学びがあってこそ、「探究的学び」が可能になるのです。
「答えがある」と思っている問題も、実は答えがなかったり、いろいろな答えがあっ
たりということがしばしばです。「答えがある学び」と「答えのない学び」は実はつ
ながっているのです。

皆さんがすべきことはまず自分の足腰を鍛えること。
そこから「創造的な学び」が生まれます。
今年一年が素晴らしい年となりますように祈っています。

ごきげんよう

大妻中学高等学校
校長 梶取弘昌