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25年の時を経て
皆さま、ごきげんよう。
先日、一人の卒業生が、久しぶりに本校を訪ねてくれました。卒業から25年。現在は企業にお勤めで、海外での業務にも携わるなどグローバルに活躍されています。お仕事のご縁から、スウェーデンの学校を紹介してくださり、その校長先生が本校を視察にいらっしゃるという新たなつながりも生まれました。
懐かしい話に花が咲く一方で、現在のお仕事内容や今後の展望を伺い、あの小さかった〇〇さんが、こんなに立派になってと、感慨ひとしおでした。
セーラー服の後輩たちを眺めながら、彼女は「中学時代はあまり自信のない子どもでした」と当時を振り返っていました。それでも、本校で過ごした日々が大きな支えになっていたと語ってくれました。
彼女が特に印象に残っているのは、本校にあった「多様性を自然に受けとめる雰囲気」だそうです。
「人数が多い分、多様性が当たり前の環境で育ててもらったと思います。さまざまな個性を持つ生徒たちが、それぞれのペースを損なうことなく尊重され、見守られていた。社会に出てから、そうした環境がどれほど貴重で、先進的であったか、しみじみ感じることがあります。」
私たち教員は、生徒たちの「成長の瞬間」に日々立ち会っております。しかし、その成長が、その後の人生でどのような実を結ぶのかを知る機会は、そんなに多くありません。だからこそ、卒業生から届くこうした言葉は、何よりの贈り物であり、喜びなのです。そして、在校生にとっても、6年間を過ごすこの学校が、「未来につながる確かな根になる」ことを改めて示してくれる、大切なメッセージになりました。
これからも本校は、生徒一人一人の歩みに寄り添い、どんな個性も安心して力を発揮できる場であり続けます。そして、未来を生きる生徒たちが、嬉しい報告を携えて訪ねてくる時も、疲れた心をそっと休めに戻ってくる時も、いつでもあたたかく迎え入れる母校でありたいと願っております。
明日も、皆さまにとって素晴らしい一日となりますように。
ごきげんよう。
