大妻中学高等学校

校長先生のお便り

Principal's Letter

校長先生のお便り
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一番嬉しいこと

皆さま、ごきげんよう。

昨日、本校も無事に一学期の終業式を迎えることができました。
本日は、中学校の終業式で生徒たちに話した内容の一部をご紹介いたします。

* * * *

今日で一学期が終わります。
中学一年生にとっては、大妻で過ごす初めての学期でした。
二年生、三年生の皆さんも、新しい学年やクラスの中で、それぞれによく取り組んできたと思います。

先日、ある中学生から、「先生をしていて、一番嬉しいことは何ですか」と尋ねられました。
何だと思いますか?
私は、「皆さんが、中高六年間を通して変わっていく姿を見られることです」と答えました。

中学一年生にとっては、何もかもが新鮮です。
セーラー服での電車通学、教科ごとに替わる先生、定期考査や部活動。
まずは新しい生活に慣れ、大妻の中に自分の居場所を見つけていく一年でしょう。

中学二年生、三年生になると、物事に対する考えが次第にはっきりしてきます。
「私はこう思う。でも、あの人は違う。」
その違いを受け止められず、相手を嫌に感じることもあるかもしれません。
様々なことで悩み、うまくいったり失敗したりを繰り返すのもこの時期です。
家庭でも保護者の言葉に反発し、素直に聞けない日があるでしょう。
いわゆる「反抗期」は、多くの人が通るものです。
周囲から与えられた考えを離れ、これからの自分を形づくろうとする大切な過程なのだと思います。

しかし、自分の考えを持つことと、人を傷つけることは、全く別の話です。
陰口を言ったり、仲間外れにしたりする行為が、「成長の途中だから」という理由で許されるわけではありません。
本校の校訓「恥を知れ」にも反する、残念な振る舞いです。

さて、高校生になると、物事の見え方にも変化が表れます。
「私は私。相手は相手。考えが違っていてもそれで構わない。」
部活動や学校行事などを通して、自分とは異なる相手を認められるようになります。
それとともに、自分のことも少しずつ客観視できるようになるのです。
今、悩みを抱えている人も、高校生になって、「自分がどのような人間なのか」が見えてくると、気持ちが少し楽になると思います。

そして高校三年生になる頃には、入学当初とは見違えるほど頼もしい表情を見せ、「先生、お世話になりました」と学校を巣立っていきます。

このように皆さんが少しずつ大人になっていく、その姿に立ち会えることは、教員という仕事の大きな喜びです。

人の成長には、それぞれの速さがあります。
早くから得意なものを見つける人もいれば、進む道がなかなか見えない人もいます。
努力を重ねても、思うような結果につながらない時もあるでしょう。
早咲きの人もいれば、遅咲きの人もいます。
誰もが同じ季節に花を咲かせるわけではありません。
ですから、友だちと比べて、「自分は遅れている」「自分は駄目だ」と決めつける必要はありません。

ただし、「人によって違う」という言葉を、「何もしなくてよい」という意味に受け取らないでください。
時間がかかっても構いません。
しかし大切なのは、迷いながらも、自分なりに前へ進もうとすることです。
人と同じ速さで歩む必要はありませんが、今できることを投げ出さずに続けてほしいと思います。

明日から夏休みです。自由に使える時間が増えますね。
この機会に、一学期の学びを振り返ったり、教科書を少し先まで読んだりしてみてください。
その際には、時間をかけて自分の頭で考え、自分の言葉で説明できるようになることが大事です。
その積み重ねが、確かな力につながっていくはずです。

九月に、また元気なお顔でお会いしましょう。
健康に気をつけて、よい夏休みを過ごしてください。

* * * *

明日も皆さまにとって素晴らしい一日となりますように。

ごきげんよう。

大妻中学高等学校
校長 赤塚 宏子