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挑戦する大妻生たち
皆さま、ごきげんよう。
本日は、この10月に、様々な分野で挑戦した大妻生の活躍をご紹介いたします。
まずは中高バトン部。関東大会で見事入賞し、中高ともに12月の全国大会への出場が決まりました。夏休み中から、文化祭での発表と並行して大会作品に取り組み、「全国大会の常連」というプレッシャーに押しつぶされることなく、努力を実らせました。本当によく頑張ったと思います。今後の活躍が楽しみです。
中学ダンス部の3年生チーム「Otsuma J Crew」は、全日本小中学生ダンスコンクール全国大会で金賞を受賞しました。ヒップホップと聞くと、私はどこかに「ニューヨークのブロンクス発祥」「だぼっとしたファッション」「少し怖い雰囲気」といった先入観をもっていました。けれども大会前に作品を見せてもらい、その印象は一変しました。披露を終えた後、「見てくださってありがとうございました!」と私のもとに笑顔で駆け寄ってきた中学3年生たち。先ほどまであれほど力強く踊っていたのに、その表情はあどけなく、優しいものでした。そのギャップに心を打たれ、思わず胸が熱くなったのです。練習場所の確保も大変な中、これからも、自分たちの思いをまっすぐに表現し続けてほしいと思います。
個人の活躍もありました。中学3年生のAさんは、英語の弁論大会に、「Morning Routine: Cleaning Toilets.Changing the World(毎朝のトイレ掃除が世界を変える)」という題で挑みました。昨年は校内選考で惜しくも落選し、悔しい思いをしたそうですが、「もう一度挑戦したい」と自ら手を挙げました。「なぜスピーチをやってみようと思ったの?」と尋ねると、「授業で英語を使って自分の考えを伝えるのが楽しかったから」と話してくれました。本番前には校長室にも練習に来てくれ、最初は緊張で声が震えていましたが、練習を重ねるうちに表情に自信があふれ、言葉に力が宿っていくのがわかりました。大会後、「残念な結果に終わりました」と報告してくれた彼女に、私は「挑戦し続けたことこそが素晴らしい成果だと思う」と伝えました。チャレンジを重ねて人は成長していくのだと思います。
理化部も生き生きと活動しています。今年度初めから「スーパー発電菌をみんなで探そうプロジェクト」(電気をつくる微生物を探す市民参加型の研究)に参加し、研究を続けてきました。発電菌をうまく活用できれば、太陽光や風力と並ぶ新たな再生可能エネルギー源になると期待されているそうです(日本科学未来館HPより)。先日最終報告会が開かれ、研究者や学生が一堂に会しました。動画で拝見しましたが、「泥の粒の大きさで発電力が変化する」「単一の泥とブレンドした泥での発電力の比較」など、地道に重ねた研究を報告する姿が印象的でした。質問に対しても「わかったこと」「まだわからないこと」「今後に委ねること」を丁寧に整理して答え、確かな成長を感じました。正解が分からない問いに挑む、貴重な学びの機会になったことでしょう。
大妻中高では、知識を教えるだけでなく、生徒一人ひとりの内面を育てることを大切にしています。教員が寄り添い、生徒同士が支えあい、校長室のドアも開いている。生徒に寄り添うというのは、「あきらめない」ということでもあります。これからも本校は、「挑戦する勇気を育てる学校」でありたい。創立117年の今も古びることなく輝き続ける校訓「恥を知れ」とともに、この伝統はしっかりとつないでいきたいと願っています。
明日も、皆さまにとって素晴らしい一日となりますように。
ごきげんよう。