- 受験生
- 在校生・保護者
- 卒業生
心に残った体育祭での一言
皆さま、ごきげんよう。
昨日、代々木体育館において、大妻中高の体育祭を開催いたしました。本校の体育館では全生徒を収容することが難しいため、例年、外部の体育館をお借りしております。
当日はあいにくの雨模様でしたが、1231家族1949名の保護者の皆様をはじめ、見学にいらした受験生や卒業生など、多くの方々にご来場いただきました。誠にありがとうございました。
生徒たちの競技や演技が、一日中華やかに繰り広げられました。
学年全体で取り組むダンスの素晴らしさに心を打たれ、クラスの団結力が試される集団競技では、思わず手に汗を握りました。運動部も文化部も問わず横一線で戦うクラブ対抗リレーでは、後輩たちが声を枯らして先輩を応援する姿が印象的でした。「Thank you our teachers」という、先生方を仮装させるユニークな競技もあり、体育館が笑いに包まれるとともに、生徒たちの担任の先生方への温かい気持ちを感じました。
競技の一つに「クラス全員リレー」があります。文字通り、クラス全員がバトンをつなぎ、走るのが得意な生徒も苦手な生徒も、それぞれが精一杯の力で走ります。順調なスタートを切ったと思えば途中で転倒する場面もあり、また見事に挽回する場面もありと、最後まで目が離せない見ごたえのある競技でした。
ある学年のリレーでのことです。全力で走ってきた生徒が次の走者にバトンを渡す際、息を切らしながら「お願い!」と叫びました。その一言が、私の胸に強く響いたのです。
日常生活でも「お願いします」という表現はよく耳にしますが、この時の「お願い!」には、それ以上の深い意味が込められているように感じました。自分自身が懸命にひたむきに走り抜いたからこそ、そして次の走者を心から信頼しているからこそ、思いを込めて「お願い!」と託すことができたのだと思います。大げさに聞こえるかもしれませんが、私はその瞬間に、人間のあるべき姿を見たような、そんな気がいたしました。体育祭は、単に身体を動かす機会に留まらず、生徒たちの心の成長や、人との絆を深める大切な時間であることをあらためて感じました。
ふとした瞬間に、生徒たちが物事の本質を示してくれる。学校とは本当に素晴らしい気づきの場であると感じます。
来年の体育祭でも、また様々なドラマが生まれることでしょう。引き続き、大妻中高の生徒たちを温かく見守っていただければ幸いです。
明日も皆さまにとって素晴らしい一日となりますように。
ごきげんよう。