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 活躍する先輩たち - No.3

夢をくれた街~ニューヨーク、16歳の夏

伊藤 彩さん
大妻高等学校(1989年)、筑波大学第三学群国際関係学類卒業(1993年)。同年、NHK入局。BSワールドニュースや福島放送局勤務を経て、「おはよう日本」などのニュース番組を担当。
現在、報道局ディレクター。「ニュース10」(NHK総合/月~金/夜10:00~)の企画制作を行う。

高校二年生の夏、その後の私を大きく変えた出来事がありました。
それは、ニューヨークとの出会いです。担任の井上小百合先生に勧められ、私は東京の姉妹都市、NYとの親善を目的とした交流プログラムに参加したのです。

当時の私は、将来自分は何を目指したらいいのか、自分の夢や目標って何なのか、見つけることができずにいました。
そんな私にとって、NYの街は何もかもが眩しく映りました。胸を張って街を闊歩する人、国連など訪問先で出会った生き生きと働く人、そして将来の夢を熱く語る同年代の高校生たち。何かに向かい力強く生きる姿に触れ「いつか私もこの街で働くんだ!」と強く思ったのです。
「さぁ、どうしよう?」帰国した私は考えました。とりあえず「国際」と名の付く学校に行こうかな?と思い、公募推薦で筑波大学国際関係学類へ進学しました。次のステップは就職。きっと海外で働けるはず、とジャーナリズムの世界に身を投じました。ところが、待っていたのは地方勤務。それでも仕事は楽しく、あっという間に時は過ぎていきました。
そして八年が過ぎた夏の終わり。ニュースセンター中のモニターが、崩壊するビルと、逃げ惑う人々を映しだしていました。同時多発テロでした。私に夢をくれた街が、画面の中で崩れ落ちていきました。自分の目と耳と肌で感じるため私は十五年ぶりのNYに飛び出ました。まだきな臭く燻る街。国旗を掲げ、攻撃した「敵」への反感から戦争に傾く国。思いがけないNYとの再会でした。私は追い詰められる移民達を取材し、その経験は報道の世界で生きる私に新しいテーマをくれました。

十六歳のあの夏がなければ、今の私は無かったでしょう。
チャンスをくれた恩師に今、心から感謝しています。
大妻生の皆さんも、きっとそんな何かを手にできる時代を生きていると思います。
柔らかな心を持った、二度と来ない時代を満喫して欲しいと思います。

可能性を信じて

宝達 桂さん
大妻高校卒業(1997年)、東京女子医科大学医学部卒業(2003年)。現在、順天堂大学医学部付属順天堂医院にて、内科研修医として勤務中。これまで、消化器・腎臓・膠原病など各内科を経て、今後は循環器・呼吸器内科、さらに救命救急や、麻酔・精神科など内科以外の分野でも研修を行う予定。

早いもので、私が大学を卒業して七年が経とうとしています。現在、私は研修医一年生として忙しく充実した日々を送っています。

毎日楽しく、勉強や部活動に励んだ大妻生活の中、医学生であった姉の影響を受けて同じ道を進むことを決意しました。七年前、医学部進学とともに医師になるべくスタートを切りました。大学一年生で医学の基礎を学びつつ、解剖学では人体の神秘に触れました。二~四年生では臨床学を学び、五~六年で病棟実習を行い、実際の医療の現場を経験しました。
そして現在、研修医として過ごす毎日は新たな発見の連続で、忙しいけれども充実した日々を送っています。
毎日、主治医として患者さんに接し、訴えを聞いた上で病状を把握し、上級の先生方と医療方針を検討します。治療がうまくいけば患者さんと共に喜び、治療が結果を示さなければもう一度治療方針について検討する、といった毎日を繰り返しています。
しかし、主治医といっても、研修医というものは、医学生に毛が生えた程度の医学の世界では初心者に等しい存在です。そんな私たち研修医にできることは、患者さんの一番近くで、患者さんの不安や苦痛を聞いてあげることです。少しでも患者さんが安心して、落ち着きを取り戻し、明るく前向きな気持ちを取り戻してくれるように努力することが大切なことだと思っています。
病気が良くなり元気に退院していく方もいますが、残念ながら永眠される方もいらっしゃいます。 人生の最期に立ち会う医師という職業は、精神的につらいこともありますが、患者さんのために最善をつくし、努力できるという、喜びもあると思っています。医師という職業にゴールはなく、日々勉強をし、一生打ち込んでいける職業だと思います。

大妻の皆さん、可能性を信じて自分らしく生きられる将来を掴みとってください。未来の自分は、今の自分次第です。

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